タイパ疲れに効果。北欧の「ラーゴム」を日常に取り入れる5つの方法

タイパやコスパを重視する近頃の風潮に、どこか息苦しさを感じてはいませんか。効率ばかりを求める現代のトレンドから少し距離を置き、自分にとっての”ちょうどいい”を見つけるために。北欧スウェーデンに根付く「ラーゴム(Lagom)」という価値観は、心地良い生活を見つけるヒントになるかもしれません。

北欧スウェーデンの価値観「ラーゴム(Lagom)」とは?

スウェーデンのラーゴム
無理せずのんびり行きましょう Photo by Anas Martadireja

「ラーゴム」を日本語に訳すなら、多すぎず、少なすぎず、ちょうどよい加減という意味になります。

語源は諸説ありますが、北欧のバイキングたちが一つの器に入った飲み物を仲間内で回し飲みした際、全員に行き渡るよう節度を持って飲んだこと「Laget om(仲間との意)」にあるという説が有力です。

一人がすべてを独占するのではなく、全体の調和の中で「ほどよくあること」を良しとする。この考え方は、スウェーデン人の生活のベースにある大切な価値観の一つです。

「ラーゴム」と「ヒュッゲ」の違いは?

北欧の価値観として、デンマークの「ヒュッゲ(Hygge)」も有名ですが、この二つには少し違いがあります。

ヒュッゲが「今この瞬間の心地よい空間や体験」というその時の状態を指すのに対し、スウェーデンのラーゴムは、生活全体の構造やサステナビリティに対する意識です。一過性のリラックスで終わらせるのではなく、長期的に無理なく継続できる生活のバランスを見つけることが、ラーゴムの精神です。

日常に取り入れたい「ラーゴム」の習慣5つ

では、具体的にどうすれば日常にラーゴムを取り入れられるのでしょうか。5つのシーンに合わせて、今日から始められる考え方や習慣を提案します。

① 仕事:明日への余力を残す

常に全力投球では、いつか燃え尽きてしまうかもしれません。限界まで力を出し切るのではなく、明日の作業をスムーズに始められる程度の余力を残して、今日を終える。そんな余力を持つことも、長く働き続けるためには必要かもしれません。

② 食事:自分に最適な質と量を見極める

贅沢を極めるわけでも、極端に節制するわけでもなく。今の自分の身体が本当に必要としている質や量を、ゆっくりと確かめてみては。たとえば、栄養バランスや腹八分目に意識を向けることで、食の楽しみがさらに深まるかもしれません。

③ 消費:見栄のための消費を手放す

今だけの流行や「他人にどう見られるか」といった外側の基準を一度脇に置いて、何かを買う前に「これは自分の生活に本当に必要だろうか」と考えてみる。“自分基準”で選ぶことで、無駄な消費を抑え、自分に本当に必要なものが見えてくるかもしれません。

④ 休息:定期的な「フィーカ(Fika)」の時間

スウェーデンには、コーヒーとお菓子で息抜きをする「フィーカ」という習慣があります。日本で言う「3時のお茶」のようなものですが、あえて立ち止まる時間を差し込み、意識的に思考をリセットすることで、その後の集中力を高めることができる場合もあります。

⑤ デジタル:情報の摂取量を調整する

SNSなどで24時間つながり、他人の生活が嫌でも目に入る時代。あえてスマホを置き、情報の流入を止める時間を持ってみてはどうでしょう。”知らなくても困らないこと”を削ぎ落とすことで、静かな自分だけの時間が戻ってくるかもしれません。

ラーゴムの精神がもたらす心の余裕

ラーゴムは、生活を律するためのルールではなく、ストレスを軽減して、軽やかに生きるためのちょっとしたアイデアです。 もし今、日常のどこかで「無理をしているな」と感じる部分があるなら、ほんの少しだけ「ラーゴム」の視点を添えてみてはいかがでしょうか。あなたにとって、もっとも心地よい時間が見つかるきっかけになるかもしれません。

THE STYLE OF NORTH 編集部

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