ゲイアートの先駆者トム・オブ・フィンランド、待望の日本初個展が渋谷パルコで開催

東京・渋谷パルコのGALLERY Xにて9月18日から10月5日まで、ゲイを描いたアートでLGBTQの権利を訴えたフィンランドの画家Tom of Finland(トム・オブ・フィンランド)の日本初となる個展「Reality&Fantasy The World of Tom of Finland」が開催される。

Tom of Finland

「Tom of Finland」の名で活動したフィンランド出身のアーティスト、トウコ・ラークソネン(Touko Laaksonen/1920-1991)は、男性の身体を官能的でエロティックに描くことで、同性愛がまだ法律で禁止されていた時代に、社会の変容とLGBTQの人々の受容を訴えたことで知られている。

グラファイトやグアッシュ、マーカー、ペン、インクなど、さまざまな手法で制作された作品は、延べ3,500点にのぼり、その一部はヘルシンキ現代美術館やニューヨーク近代美術館(MoMA)などに収蔵されている。

Tom of Finland

TOM OF FINLAND (Finnish, 1920-1991), Untitled (From the Athletic Model Guild “Men of the Forests of Finland” series), 1957, Graphite paper, 13.00 in. x 9.50 in., Tom of Finland Foundation permanent collection, © 1957 – 2020 Tom of Finland Foundation

本展では、1946年から1989年の間に制作された30点を展示。Tom of Finlandのキャリア全体を網羅しながら、彼の多彩な才能に注目するとともに、LGBTQの権利を世界に推し進め、ゲイ・カルチャーの創成期を担った“LGBTQのレジェンド”としての一面も紹介する。 ​

キュレーションは、ギャラリー「The Container」のディレクターで、東京を拠点に活動するキュレーターのシャイ・オハヨン(Shai Ohayon)が担当。

Tom of Finland

TOM OF FINLAND (Finnish, 1920-1991), Untitled (From the Athletic Model Guild “Motorcycle Thief” series), 1964, Graphite paper, 12.69 in. x 8.63 in., Tom of Finland Foundation permanent collection, © 1964 – 2020 Tom of Finland Foundation

会場では、Tom of Finlandの名が有名になるきっかけになったアメリカの『Physique Pictorial』誌の表紙を飾ったドローイングなど、海外の雑誌に掲載された作品も数多く紹介。​彼の活動のマイルストーンとも言えるピースを通して、その芸術的なスタイルの発展を見ることができる。

 

また、トム・オブ・フィンランド展の関連イベントとして、渋谷パルコ内のミニシアター「WHITE CINE QUINT」で9月24日まで、映画『トム・オブ・フィンランド』が上映される他、フィンランドセンターでは10月5日まで、同展に関連したオンラインプログラムが開催される。プログラムは英語で行われ、日本語の通訳付き。参加費は無料。

展覧会・関連イベントの詳細はGALLERY Xの公式サイトにてチェックを。

THE STYLE OF NORTH 編集部

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