デンマーク:切り絵の手紙とスモーブローを楽しむ

デンマークの切り絵の手紙「Gækkebrev(ゲッケブレウ)」 Image Created by THE STYLE OF NORTH
・風習
デンマークのイースターでは、ユニークな「Gækkebrev(ゲッケブレウ)」という切り絵の手紙を送る風習があります。「Gække(からかう)」と「Brev(手紙)」が語源です。
差出人は名前を伏せて、自分の名前と同じ数の「・(ドット)」を署名にして手紙を送ります。受け取った人が「これは〇〇さんからの手紙だ」と見破ったら、送り主の負けとなり、ペナルティとしてチョコレートエッグを贈らなければなりません。
・食文化
「Påskefrokost(ポースケフロコスト)」と呼ばれるちょっと豪華なイースターランチを家族や友人と楽しみます。ライ麦パンにニシンの酢漬けや卵、ジャガイモなどをのせたオープンサンドイッチ「Smørrebrød(スモーブロー)」が主役で、子羊のローストが登場することもあります。
また、この時期限定のアルコール度数が高いイースタービール「Påskebryg(ポースケブリュ)」や、ハーブの蒸留酒「Snaps(スナプス)」を料理に合わせて楽しむのが定番のスタイルです。
スウェーデン:魔女の仮装とブッフェを楽しむ

「Påskkärring(ポスクシェリング)」に扮したスウェーデンの子供たち Image Created by THE STYLE OF NORTH
・風習
スウェーデンでは、子供たちが仮装を楽しむ伝統行事があります。「イースターに魔女が青い丘へ飛んでいく」という古い言い伝えに由来し、子供たちは頬に赤いチークとそばかすを描き、スカーフを巻いた魔女の姿「Påskkärring(ポスクシェリング)」に仮装します。家々を訪ねて絵やカードを渡し、お菓子をもらう習慣で、ハロウィンに似た雰囲気があります。
・食文化
ニシンのマリネやサーモン、ミートボールなどを並べた伝統的なブッフェ「Smörgåsbord(スモーガスボード)」が用意されます。飲み物は、コーラに似たスパイス風味の炭酸飲料「Påskmust(ポスクムスト)」がよく飲まれます。
また、子供たちの最大の楽しみは、卵型の容器に詰められた「Godis(ゴーディス)」と呼ばれるお菓子です。スウェーデンではイースター期間だけで数千トンものお菓子が消費されると言われており、この時期はスーパーの棚がカラフルな「Godis」で埋め尽くされます。
ノルウェー:スキーとミステリーを楽しむ

ノルウェーの山小屋ヒュッテ(Hytte)のイメージ Image Created by THE STYLE OF NORTH
・風習
ノルウェーでは、「ヒュッテ」と呼ばれる山小屋へ行き、スキーを楽しむのが王道スタイルです。また、「Påskekrim(ポスケクリム)」という犯罪小説やミステリードラマを楽しむ風習もあります。1923年に出版された推理小説の広告キャンペーンがきっかけで広まり、現在ではテレビやラジオで特別番組が放送されるだけでなく、牛乳パックにまでミステリークイズが掲載されるほど、国を挙げたミステリーシーズンとなります。
・食文化
イースターの夕食(特に土曜日)には、ハーブで香りづけしたラム肉のローストが振る舞われます。ニンニクやローズマリーで風味をつけ、低温でじっくり焼き上げた肉に、茹でたジャガイモ、蒸し野菜、そして濃厚なグレービーソースを添えるのが伝統的なスタイルです。
フィンランド:魔女の仮装と黒いお菓子を楽しむ

フィンランドの伝統スイーツ「Mämmi(マンミ)」 Image Created by THE STYLE OF NORTH
・風習
フィンランドもスウェーデンと同様に、子供たちが魔女の仮装をして近所を回る「Virpominen(ヴィルポミネン)」という風習があります。カラフルな衣装を着た子供たちが、羽やリボンで飾りつけた柳の枝を持って家々を回ります。「あなたの健康を祈ります」といった祝福の呪文とともにその枝を渡すと、お返しにイースターエッグやキャンディ、チョコレートなどをもらえます。
・食文化
フィンランドのイースターを象徴するのは、「Mämmi(マンミ)」というデザートです。ライ麦粉やライ麦の麦芽を混ぜて練り上げ、オーブンで数時間じっくり焼き上げたもので、見た目は餡子のような、黒に近い濃い茶色のペーストです。独特の食感と香ばしさがあり、生クリームや牛乳をかけて食べるのが定番です。また、ロシア正教の影響を受けたカレリア地方発祥のデザート「Pasha(パスハ)」も、この時期によく食べられます。
アイスランド:巨大チョコレートエッグとことわざを楽しむ

「Páskaegg(パスカエッグ)」のイメージ Image Created by THE STYLE OF NORTH
・風習
アイスランドでは新しい命の象徴として、「Páskaegg(パスカエッグ)」という巨大な卵型のチョコレートを贈る風習があります。サイズは小ぶりなものから人の頭を超える特大サイズまで幅広く、中にはたっぷりのお菓子と一緒に、アイスランド語の格言やことわざが書かれた紙が入っています。この格言が今年の運勢や人生の指針になると信じられており、家族や友人とその内容について話すのが、アイスランド流の楽しみ方です。
・食文化
アイスランドでもイースター当日のディナーはラム肉のローストです。味付けは家庭によって異なりますが、砂糖でキャラメリゼした甘いジャガイモやグリーンピースなどを付け合わせに、ペッパーソースやルバーブジャムなどを添えます。人気のイースターデザートは「スキールケーキ(Skyr cake)」。アイスランドの定番乳製品「Skyr」を使ったチーズケーキ風のヘルシーなケーキで、イースター以外でもよく食べられる定番スイーツです。
木曜以降は要注意! 北欧のイースター期間の過ごし方
いかがでしたか? イースターの時期に北欧を訪れると、カラフルな街並みと賑やかな雰囲気を楽しめます。
ただし、北欧のイースター期間は、特に木曜〜月曜にかけて多くの施設、スーパー、飲食店などが休業、または時短営業となるため、街全体が静かになります。
- 木(聖木曜日)
- 金(グッドフライデー)
- 日(イースター)
- 月(イースターマンデー)
が祝日扱いとなるため、月曜まで休みが続くのが一般的です。
食料やお酒、日用品、薬などは、水曜日までに準備しておかないと入手が難しく、外食や買い物がかなり制限されます。さらに交通機関も減便されることがあるため、スケジュールを事前に確認しておくことが重要です。
少し不便もありますが、計画的に動いて、ぜひ北欧のイースターの雰囲気を楽しんでください!
※掲載画像は実際の内容を参照したイメージです。