【海外旅行】北欧で絶対にやってはいけないNG行動15選

日本では当たり前の行動が、海外では思わぬ誤解を招いてしまうことがあります。「どこへ行っても自分はgoing my wayだぜ!」という人もいると思いますが、「郷に入っては郷に従え」という言葉もあるように、文化や慣習の異なる国へ行くときは、その土地のルールやNG行動を知っておくことで無用なトラブルを防げます。

この記事では、北欧在住15年の編集部スタッフが、北欧で避けた方が良いNG行動を解説します。捉え方・感じ方に個人差はありますが、北欧旅行をより楽しいものにするために、ぜひ参考にしてください。

海外旅行を楽しむ女性

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北欧でのNG行動1:店員に挨拶をしない

日本のコンビニやスーパーマーケットでは、入店から会計まで無言で済むことがよくあります。しかし、北欧では店員に挨拶をしないのはNGです。

北欧では、客と店員は対等な立場と考えられています。そのため、お店に入る時、何かを尋ねる時、会計を終えた後も、店員とアイコンタクトを取って挨拶(以下参照)を交わすのが基本です。もし声を出すのが恥ずかしい場合は、店員と目が合った時に軽く微笑むだけでもOKです。

北欧各国の「こんにちは」は以下の通りです。カジュアルな場面からビジネスまで幅広く使えます。英語のHelloでも問題ありません。

  • スウェーデン語:Hej(ヘイ)
  • デンマーク語:Hej(ハイ)
  • ノルウェー語:Hei(ハイ)
  • フィンランド語:Hei(ヘイ)
  • アイスランド語:Halló(ハッロー)
     

    北欧でのNG行動2:無許可で写真を撮る

    美しい街並みや雰囲気の良いカフェを見ると、ついカメラを向けたくなりますよね。ですが、北欧を含むEU圏では、個人のプライバシーや肖像権が日本よりも厳しく保護されているため、写真撮影には注意が必要です。

    無許可で人物を撮影してSNSなどに公開すると、プライバシー侵害や肖像権の侵害になる可能性があります。特に、子どもの撮影には注意しましょう。

    また、ショップ内の商品やディスプレイも、著作権や企業の知的財産権の対象となっていることがあります。店内で写真を撮りたいときは、まずスタッフに「写真を撮ってもいいですか?」と確認すると安心です。

    北欧でのNG行動3:公共の場で大声で話す

    北欧では、日本よりも会話の声が大きい傾向にありますが、場所をわきまえた行動は重視されます。言わずもがな、現地の人も利用する公共交通機関、レストラン、カフェ、図書館、美術館などでは、大声で話すことは控えましょう。

    どこの国でも観光客は目立ちやすいため、周囲への配慮が欠けていると、より目立ってしまいます。現地の雰囲気になじむためにも、場所に応じた声の大きさを意識するようにしてください。

    北欧でのNG行動4:手を叩いて笑う

    日本のバラエティ番組などでは、手を叩いて大笑いする姿が「明るくて陽気なリアクション」として受け入れられていると思います。しかし、北欧でそのようなオーバーな感情表現は、公共の場では見られません。特に、手を叩きながら笑ったり、大きな声で笑い続けたりする行為は、「品がない」「子供っぽい」と見なされる場合があるので注意してください。

    北欧でのNG行動5:鼻水をすする

    日本では、人前で鼻をかむより、鼻水をすする方が抵抗が少ないかもしれません。一方で、海外では鼻水をすする行為が「不衛生」「不快」という印象を持たれることが多いです。北欧では、鼻水はティッシュでかむのがマナーとされていますので、文化的な慣習の違いとして、心に留めておくと良いかもしれません。

    北欧でのNG行動6:電車やバスの中でメイクをする

    電車やバスの中でメイクアップやメイク直しをするのは、日本ではよく見かける光景かもしれません。ですが、北欧でそのような行動は、「TPOをわきまえない人」「育ちが悪い人」といった印象を与えてしまう可能性があります(日本でもそうかもしれませんね)。

    北欧では、バッチリメイクをしている人は少なく、メイクは人前で行うものではないという考え方が一般的です(リップクリーム程度はOK)。北欧ではメイクは目的地に到着してから行うか、トイレなどを利用するようにしましょう。

    北欧でのNG行動7:日傘をさす

    夏の強い日差しを避けるために日傘をさすのは、日本ではごく自然な行動ですが、北欧ではやや奇妙な光景として映る可能性があります。

    北欧諸国では冬が長く、一年の日照時間が限られているため、夏の太陽は「ようやく訪れた恵み」です。ですので、日傘をさしていると「なぜ太陽を避けるの?」と不思議に思われることもしばしば。現地では日傘を使う人はほとんど見かけません。

    紫外線対策が必要な場合は、帽子やサングラスなどを活用する方が現地の雰囲気になじみやすいです。

    北欧でのNG行動8:両手で握手する

    日本では、相手への敬意を示すために両手で握手することがありますが、北欧や多くの欧米諸国では、初対面の人との握手は基本的に右手のみで行うのが一般的です。

    日本的な丁寧さで両手を添えてしまうと、相手は必要以上に親密に感じたり、「距離感がわからない人」または「国際的なマナーを知らない人」と受け取ったりする可能性があります。海外でビジネスや交流をする際は、このような文化的な違いがあることを理解し、相手に意図せぬ誤解を与えないよう意識しましょう。

    北欧でのNG行動9:音を立てて食べる

    日本でもよく知られているように、欧米では音を立てて食べることはマナー違反とされています。北欧も例外ではなく、食事中の音には配慮が必要です。

    たとえば、パスタをすする、口に食べ物が入ったまま話す、クチャクチャと音を立てて食べることはもちろん、ナイフやフォークをカチャカチャ鳴らすのもNGです。これはレストランに限らず、友人宅などカジュアルなシーンでも同じです。特に、静かなレストランでは注意したいですね。

    北欧でのNG行動10:手を合わせて「いただきます」と言う

    近年の日本では、食事の前に「いただきます」と手を合わせる人が多いようです。ちなみに筆者が東京で生活していた15年前は、今ほど一般的ではなかったように思います。(地域差がある?)

    一方、北欧では敬虔なクリスチャンを除き、食前に特定の動作やあいさつをする習慣はありません。そのため、日本人が手を合わせる所作は、宗教的な儀式と受け取られたり、「何か特別な意味があるの?」と不思議に思われたりすることがあります。

    もちろん、食べ物への感謝の気持ちは大切ですが、文化的背景の違いによって誤解を生む可能性があることを理解しておくと安心です。

    北欧でのNG行動11:チップを払わない

    北欧ではチップは不要、と思っている方が多いかもしれません。たしかに、アメリカのように高額なチップを求められる文化ではありませんが、実は北欧でも特定の場面ではチップが期待されることがあります。

    たとえば、高級レストランや5つ星ホテル内のレストラン・カフェなどでは、会計時にチップを上乗せして支払うのが一般的になっています。金額の目安としては、料金の10%程度を加える人が多い印象です。

    北欧ではサービス料が含まれている場合が多く、カジュアルな場所ではチップ不要ですが、「とても良いサービスだった」と感じたときには、チップを検討すると良いでしょう。

     

    北欧でのNG行動12:どこでも土足OKと思い込む

    海外では室内で靴を脱ぐ習慣がある国と、そうでない国があります。意外に思われるかもしれませんが、北欧では、プライベートな空間において靴を脱ぐ必要のある場所が多いです。

    ホテルの部屋やレストランなどは土足で問題ありませんが、知人や友人の自宅を訪ねる際は、玄関で靴を脱ぐべきか一言確認するのがマナー。確認せずに靴のまま上がってしまうと、「気が利かない」「無神経」といった印象を与えてしまうことがあります。迷ったら「靴を脱いだほうがいいですか?」と確認するのがおすすめです。

    北欧でのNG行動13:外見についてコメントする

    日本では、相手の外見をさりげなく褒めることで、会話のきっかけや良好な関係につながることがよくあります。しかし、北欧や欧米諸国では外見に関するコメントは控えた方が無難です。

    たとえば、「背が高いですね」「鼻が高いですね」「目が青いですね」「肌が白いですね」など、日本人がつい言ってしまいがちなコメントは、たとえ好意であっても、ハラスメントと受け取られたり、ルッキズム(外見至上主義)的と見なされたりするリスクがあります。見た目ではなく、中身に目を向けたコミュニケーションを心がけましょう。

    北欧でのNG行動14:背後から突然話しかける

    日本では、お店や街中で背後から突然声をかけられることがあると思います。しかし、北欧では失礼だと捉えられる可能性が高いです。

    たとえば、道を尋ねたい時や店員に話しかけたい時など、いきなり後ろから声をかけるのではなく、まずは相手の視界に入り、アイコンタクトを取ってから話すようにしましょう。どうしても難しい場面もあると思いますが、意識しておくと、相手に不快感を与えることなく気持ちの良いコミュニケーションが取れるはずです。

    北欧でのNG行動15:曖昧に答える

    日本では、直接的な表現を避け、あえて曖昧な言い回しで相手に配慮する場面が多くあります。たとえば、「どちらでも良いですよ」とか「たぶんそうだと思います」といった返答もよく聞かれますよね。

    北欧では、自分の意見や意思をはっきりと伝えることが重視されます。曖昧な返答は、相手に意図が伝わらなかったり、優柔不断だと見られたりします。質問に対しては、できるだけイエス・ノーを明確に伝えるよう心がけましょう。

    異文化理解を深めて海外旅行をもっと楽しもう!

    今回は、北欧在住スタッフが北欧(スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランド、アイスランド)でのNG行動を解説しました。

    日本では当たり前のことでも、海外では失礼にあたる行動が意外と多くあります(もちろん逆もありますよね)。北欧は広いので、国や地域によって多少の違いはありますが、この記事で触れたような行動に気を付けるだけで、現地の人々とのコミュニケーションがぐっとスムーズになると思います。

    海外旅行では観光スポットやご当地グルメに目が行きがちですが、その国のマナーや習慣を知ることも、旅をより深く楽しむための大切なポイント。ほんの少しの配慮が、旅先での経験をより豊かで心に残るものに変えてくれるはずです!

    THE STYLE OF NORTH 編集部

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