海外旅行で必須のデポジット、クレジットカードが安心&便利な理由とは?
海外旅行の際に、避けて通れないのが「デポジット」の支払いです。デポジットのために現地の通貨を用意したり、返金までの日数や手間を考えたりすると、それだけで旅行のストレスが増えてしまいます。そんな時、海外旅行に強いクレジットカードが一枚あれば、デポジットの支払いをスムーズかつ安全に行えます。
この記事では、海外旅行におけるデポジットの基礎知識から、クレジットカードを利用するメリット、そしてデポジットのトラブルを避けるための注意点などを解説します。海外旅行を安心して楽しむためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。
海外でよくある「デポジット」とは?わかりやすく解説
1)デポジットの基本知識
「デポジット(Deposit)」とは、サービスの利用前に一時的に支払う預け金や保証金のことです。海外では、ホテルの宿泊時やレンタカーの利用などで、万が一の損害発生や料金の未払いに備えて、事前に請求されることが多くあります。
サービスの終了後に問題がなければ、デポジットは返金されるか、請求されないまま処理が完了するのが一般的です。日本では馴染みが薄いものの、北米、ヨーロッパ、北欧などでは一般的な仕組みとして広く利用されています。
2)海外でデポジットが一般的な理由
海外の多くの国では、「信用を担保にする文化」が日本よりも強く根付いています。そのため、事業者側が自衛的な制度としてデポジットを導入するケースが多くあります。
特に、海外旅行者は短期滞在者であるため、万が一の請求回収が困難になるリスクがあります。このリスクを最小限に抑える手段として、デポジット制度が活用されています。また、北米や北欧を含むヨーロッパ諸国では、キャッシュレスが進んでおり、「クレジットカードは持っていて当然」という前提があるため、特に説明なく請求されることも珍しくありません。
海外旅行でデポジットが必要になる主なシーン4つ
1)ホテルのチェックイン時
海外のホテルでは、チェックイン時にクレジットカードの提示を求められ、その場でデポジット(またはオーソリゼーション)が発生することがあります。ルームサービスの未精算、備品の破損、無断延泊などのリスクに備えるもので、金額はホテルのグレードによって異なりますが、1泊あたり50ユーロ〜200ユーロ程度が一般的です。
チェックアウト後、問題がなければ数日〜1週間ほどで自動的に返金(または解除)されますが、カードの利用明細には一時的に「仮売上」や「使用中」として反映されることがあります。
2)レンタカーを借りる時
海外でレンタカーを借りる方も多いと思います。レンタカーはデポジットの金額が大きくなる傾向があり、数百ユーロ〜1000ユーロ程度の仮押さえを求められるケースも少なくありません。たとえば、事故や保険の対象外となる損傷、ガソリン未補給などのリスクをカバーするためです。
クレジットカードがない場合は、レンタカーの利用自体を断られたり、現金で高額なデポジットを預けるよう求められたりする可能性があるため、注意しましょう。
3)現地ツアーやアクティビティの予約時
現地でツアーやダイビング・スキーといったアクティビティを予約する場合にも、キャンセルや器材破損リスク防止のためにデポジットを要求されることがあります。
予約時にクレジットカード情報を控えるだけの場合もありますが、料金の一部が事前決済されることもあるため、支払い方法とともに、どのような形でデポジットが必要になるか確認しておくと安心です。
4)セルフ式ガソリンスタンドでの支払い
国や地域によっては、セルフ式のガソリンスタンドでもデポジットが発生する場合があります。たとえば、実際の給油額が30ユーロだったとしても、一時的に50ユーロがデポジットとして押さえられ、カードの利用可能残高にも反映されることがあります。
数日~1週間後には差額が自動的に返金(または請求調整)されますが、デポジットが複数回重なると、カードの利用限度額(上限)に引っかかってしまう可能性もあります。特に長距離ドライブを計画している方は、1回の給油ごとにデポジットが発生する可能性を認識しておくだけで、旅先での不安を軽減できるでしょう。
海外旅行のデポジット、クレジットカード払いが安心&便利な理由
前述したように、海外では日本よりもキャッシュレス化が進んでいる国が多いため、現金よりもクレジットカード払いの方が圧倒的に便利です。特に「デポジット」の支払いにおいては、クレジットカード独自の仕組みがトラブル回避に大きく貢献してくれます。以下で理由を詳しく説明します。
1)両替の手間を省ける
現金でデポジットを払う場合、事前に現地通貨に両替をする必要があり、両替所やATMを探す手間や、多額の現金を持ち歩くリスクがあります。また、現地通貨を用意したものの、使い切れずに、再び日本円に両替することになったという人もいるでしょう。
一方、クレジットカードの場合は、カード会社が自動的に現地通貨を日本円に換算してくれるため、それらの手間やリスクを軽減できます。予期せずデポジットが高額になった場合も、カードの限度額内なら特別な手続きなく、スムーズに支払えます。
2)仮押さえ(オーソリゼーション)だから実際の請求がない
クレジットカードでデポジットを支払う場合、実際には「決済」ではなく、利用枠の一時的な仮押さえ(オーソリゼーション)として処理されます。口座からすぐに金額が引き落とされるわけではなく、一定期間後に自動的に仮押さえが解除されるのが通常です。
現金でデポジットを仮払いした場合、返金までに手間や時間がかかったり、最悪の場合「返金されない」といったトラブルに発展したりするリスクもあります。しかし、クレジットカードなら自動処理で完結するため、負担が少なく安心です。
ちなみに、筆者はデンマークとノルウェーのセルフ式ガソリンスタンドでデビットカードを利用したところ、8000円程度の給油だったにもかかわらず、デポジットとして約25,000円引き落とされた経験があります。返金までに1週間ほどかかりました。クレジットカードを使えば良かったと思いました…。
3)履歴や明細が残るため、トラブル時の証拠になる
クレジットカードを使うと利用明細が自動で記録されるため、「いつ・どこで・いくら」使ったかが残ります。万が一、「デポジットが返金されない」「身に覚えのない請求がある」といったトラブルが発生した場合でも、明細をもとにカード会社へ調査依頼できます。また、外国語での交渉が不安な場合でも、対処できる手段があるのは大きな安心につながります。
デポジット対策に◎海外旅行に強いクレジットカードおすすめ5選
ここでは、海外旅行で安心して使えるおすすめのクレジットカードをご紹介。年会費、海外旅行保険の有無、ポイント還元率、空港ラウンジサービス、セキュリティ面などを考慮して厳選したので、デポジットの支払いはもちろん、海外旅行初心者の方にも使いやすいです。
① エポスカード
特徴:入会金・年会費無料ながら、海外旅行傷害保険が自動付帯(VISAのみ)する点が最大の魅力。海外での不正使用の全額補償など、賠償責任補償も手厚く、緊急サポートデスク(日本語)も充実しているため、特に海外旅行初心者の方におすすめです。海外でのキャッシングにも対応しています。
こんな人におすすめ:年会費をかけずに手厚い海外旅行保険が欲しい人、海外旅行初心者、万が一の時に日本語サポートが欲しい人。
② 三井住友カード(NL)
特徴:ナンバーレスデザインで、カード情報が券面に記載されていないため、スキミングや盗み見のリスクが低く、セキュリティ面で非常に安心です。海外旅行保険は利用付帯ですが、補償内容が充実しています。また、対象のコンビニ・飲食店でのポイント還元率も高く、普段使いにも便利です。
こんな人におすすめ:セキュリティを重視する人、タッチ決済をメインに使いたい人、日常使いもできるカードが欲しい人。
③ 楽天カード
特徴:年会費無料で、ポイント還元率が高い点が魅力。楽天グループでの利用はもちろん、海外での利用でもポイントが貯まります。海外旅行傷害保険(利用付帯)が付帯し、緊急時の医療サポートもあり。楽天カードハワイラウンジを無料で利用できます。
こんな人におすすめ:普段から楽天サービスを利用している人、ポイントを効率よく貯めたい人、ハワイへよく旅行する人。
④ JCB CARD W
特徴:18歳から39歳までの方が申し込める年会費永年無料のカード。Amazonやセブンイレブンなどでのポイント還元率が高く、海外でもJCB加盟店が多い国(ハワイ、グアムなど)で使いやすいです。海外旅行保険は利用付帯で、JCBプラザやJCBプラザラウンジといった海外でのサポートサービスも魅力です。
こんな人におすすめ:若年層でポイントを効率的に貯めたい人、ハワイなどJCBが強い地域によく行く人。
>> JCBカードW公式サイト
⑤ ANAカード / JALカード (一般カード)
特徴:いずれも航空会社系のクレジットカードで、日々の利用でマイルが貯まります。年会費は初年度無料、2年目以降は発生しますが、航空券の購入などでマイルが貯まりやすく、フライトボーナスマイルも付与されます。海外旅行保険は利用付帯で、カードの種類によって補償内容や条件が異なりますが、充実度が高いです。
こんな人におすすめ:特定の航空会社を頻繁に利用し、マイルを貯めて特典航空券に交換したい人。
海外旅行向けのクレジットカードを選ぶポイント
海外旅行保険: 「自動付帯」であればカードを持っているだけで保険が適用されますが、「利用付帯」の場合は航空券の料金やパッケージツアー代金などをそのカードで支払う必要があります。補償内容や保険期間も必ず確認しましょう。
国際ブランド: VisaやMastercardは世界中で広く使えます。JCBはハワイやアジア圏で強いですが、欧米では使えないことが少なくありません。Amexはステータスが高いですが、加盟店が限られることがあります。カードを複数枚持つ場合は、異なる国際ブランドを選ぶと安心です。
年会費: 年会費無料でも特典の多いカードは豊富にあります。年会費がかかるクレジットカードは、保険や空港ラウンジなど手厚いサービスが付帯していることが多いことが特徴です。
空港ラウンジの利用: 空港での待ち時間を快適に過ごしたいなら、ラウンジサービスが付帯しているカードも検討しましょう。カードによっては同伴者もラウンジ利用できる場合があります。
海外旅行では、準備不足により問題が発生することはよくあります。デポジットの仕組みを知り、海外旅行を安心して楽しむためにクレジットカードを1枚持っておくと、リスク回避に役立つはずです。