旅行前に知っておきたい!北欧の無料Wi-Fi事情と安全対策

初めての海外旅行。「今使っているスマートフォンは現地でも使える?」「帰国後に高額請求されたらどうしよう…」そんな不安を感じていませんか?

今回は、北欧在住スタッフが北欧5か国(デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー、アイスランド)のWi-Fi事情と、現地で安全かつ快適にインターネットを使う方法をご紹介します。出発前にチェックして、ストレスフリーな北欧旅行を実現してください。

日本より快適? 北欧のWi-Fi事情

北欧(デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー、アイスランド)は、ヨーロッパの中でも特に無料Wi-Fiの普及率が高い地域です。空港、ホテル、ショッピングセンター、テーマパーク、図書館、カフェ、レストランなど、都市部の多くの場所に無料Wi-Fiがあります。

通信速度は日本と同等かそれ以上なので、快適にインターネットを利用できます。ただし、郊外や島、自然保護区、フィヨルドなどへ行く場合は、補助的な通信手段があると安心です。

【国別】北欧5か国の無料Wi-Fi事情をチェック

■ デンマーク:都市部の利便性◎

コペンハーゲンなどの都市部では、カフェ、レストラン、博物館などほとんどの場所で無料Wi-Fiが利用可能です。登録や認証不要で手軽に接続できるポイントが多いです。ただし、地方や島を訪れる際はWi-Fiスポットが限られることがあるため、Wi-Fiルーターなどを準備すると良いでしょう。

■ スウェーデン:移動中も快適接続

ストックホルムなどの主要都市では、ホテル、カフェ、コンビニ、公共施設で無料Wi-Fiが広く提供されています。ストックホルム・アーランダ空港では3時間無料のWi-Fi(容量制限あり)があり、国鉄SJの長距離列車や長距離バスでも無料Wi-Fiが利用できるので、移動中の接続も快適です。

■ フィンランド:広範囲でインフラが安定

フィンランドは国民のインターネット接続権を法的に保障していることもあり、モバイルデータ通信のカバー範囲が広く、国内全域で比較的安定した通信環境が提供されています。ヘルシンキなどの主要都市はもちろん、国鉄VRの列車や長距離バスでも無料Wi-Fiが使えることが多く、広大な国土の移動も安心です。

■ ノルウェー:都市部とネイチャーエリアのギャップあり

ノルウェーはモバイル通信速度が世界的に見ても非常に速い国です。オスロやベルゲンといった都市部ではカフェ、ホテル、公共施設で無料Wi-Fiが使えます。国鉄Vyや地下鉄の駅、長距離バス、主要フェリーでも無料Wi-Fiが提供されています。しかし、フィヨルドなど自然がメインのエリアではWi-Fiがないことも多いため、モバイルデータ通信との併用がおすすめです。

■ アイスランド: 自然保護区は圏外になることも

ケプラヴィーク国際空港やレイキャビク市内のホテル、カフェ、公共施設で無料Wi-Fiが広く利用可能です。人気の観光ルート・ゴールデンサークル沿いの主要スポットも無料Wi-Fiが使えることが多いです。ただし、国立公園や自然保護区内では携帯電話の電波が届かない場所も多いため、必要に応じてeSIMやレンタルWi-Fiを持参すると安心です。

無料Wi-Fi利用時の注意点と安全対策

無料Wi-Fiはとても便利ですが、どの国でも使うときには少し注意が必要です。セキュリティ上のリスクを避けるために、次の3つの対策をしっかり行いましょう。

1. VPNを利用する

VPN(Virtual Private Network) は、インターネット接続を暗号化するサービスです。特に空港やカフェなど、不特定多数の人が接続する無料Wi-Fiを使う際は、VPNの利用が安心です。VPNは無料と有料があります。

2. 個人情報の入力を避ける

無料Wi-Fiを利用中は、銀行口座へのログインやオンラインショッピングでのクレジットカード情報の入力など、重要な個人情報の入力は控えましょう。どうしても個人情報の入力が必要な場合は、一度無料Wi-Fiを切断し、ご自身のスマートフォンのモバイルデータ通信(4Gや5G) に切り替えてから操作することをおすすめします。

3. HTTPS接続を確認する

閲覧するWebサイトのアドレスが「https://」から始まっているか確認してください。「https」は通信が暗号化されていることを示しています。特に無料Wi-Fiを利用するときは、情報漏洩のリスクを低減するため、情報入力が必要ない場合でもHTTPサイトの閲覧は避ける方が良いでしょう。

海外旅行中に快適&安全にスマホを使う方法4つ

海外旅行で無料Wi-Fi以外にインターネットを利用するには、主に以下の方法があります。それぞれの特徴、費用、メリット・デメリットを比較して、旅行のスタイルと予算に合わせて最適な方法を選んでください。

1. Wi-Fiルーターレンタル

  • メリット:複数人でのシェアが可能で、設定も簡単です。日本で準備できるので安心感があり、スマホの設定変更も不要です。
  • デメリット:利用日数に応じたレンタル費用がかかります。また、荷物が増えたり充電が必要になったりします。紛失や破損のリスクも考慮しましょう。
  • 利用方法:オンラインで希望のルーターを予約し、自宅への郵送や空港での受け取りが可能です。グローバルWi-Fi、イモトのWiFiなどがおすすめです。

2. 海外eSIM(イーシム)

  • メリット:eSIMはスマートフォンに内蔵された本体一体型のSIMです。物理的なSIMカードの差し替えが不要で、オンラインで契約・開通手続きが完結するため、時間短縮でき便利です。
  • デメリット:eSIM対応機種が必要(比較的新しいiPhoneやAndroidスマホなど)です。
  • 購入方法:Glocal eSIM、Nomad SIM、Airalo、HolaflyなどのeSIMプロバイダーのサイトやアプリから購入し、QRコードなどで設定できます。

3. 現地プリペイドSIMカード

  • メリット:現地でプリペイド式のSIMカードを購入します。通信費用が安価で高速通信が可能です。テザリングもできることがほとんどです。
  • デメリット:SIMフリーのスマホが必須で、SIMカードの入れ替えやAPN設定などの手間がかかります。通話をする場合は電話番号が現地の電話番号に変わります。
  • 購入方法:通常、空港の到着ロビーにショップがあります。また、各キャリアのショップ(Telia、Telenorなど)、スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどで購入可能です。

4. 国際ローミング(キャリアの海外データ定額サービスなど)

  • メリット:普段使っているスマホをそのまま現地で使えます。電話番号もそのまま使えるため、日本からの着信も受けられます。
  • デメリット:事前にプランを確認せず利用すると、非常に高額な料金が発生する可能性があります。無制限プランでない場合、高速データ通信に上限があります。
  • 利用方法:通常、契約中の携帯電話会社に申し込みをし、現地到着前にスマートフォンの設定から、海外ローミング(データ通信)をONにするだけです。
  • 注意点:国際ローミングは、手軽に海外で通信できる便利なサービスですが、設定忘れや不備により、データ通信量や通話料が高額になるリスクがあるため、利用前に必ず契約している携帯電話会社の料金プランや設定方法を確認してください。各社とも「定額プラン」を用意しています。定額プランを申し込まずに海外でデータ通信を行うと、データ量に応じた従量課金となり、高額請求になることがあるので十分に注意しましょう。

北欧のWi-Fi事情でよくある質問

・日本のスマートフォンは北欧でそのまま使える?

海外ローミングを利用すれば、日本で使っているスマートフォンをそのまま現地で利用できます。渡航前に契約中のキャリアの料金プランや申し込み状況を確認してください。

・北欧のインターネット速度は?

北欧旅行中にモバイルデータ通信を利用する際、日本の通信環境と比べて速度が遅いと感じることはほとんどありません。ただし、混雑している観光施設やカフェなどで無料Wi-Fiを使う際は、速度が遅いと感じたり、接続が不安定になったりする可能性があります。

・日本で使っているアプリは北欧でも使える?

日本でダウンロードしたアプリは北欧でも利用できます。LINE、Instagram、Google Map、翻訳アプリなども、インターネットに接続すれば通常通り使えます。ただし、一部のアプリは地域制限やコンテンツの配信の違いにより、機能が制限される場合があります。

いつでもネットがつながるという安心感は、旅の満足度も高めてくれるはずです。準備を万全にして、海外旅行&北欧旅行を思い切り楽しんでください。

THE STYLE OF NORTH 編集部

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